予防接種の種類

Hib感染症
Hib感染症

ヒブは、子どもの鼻やのどにいることがありますが、そのままでは病気になりません。ヒブが血液や肺の中に侵入すると、髄膜炎や敗血症・急性喉頭蓋炎などの深刻な病気をひき起こします。年齢とともにヒブに対する免疫がつくようになり、通常5歳以上の幼児はヒブによる病気にはかかりません。
接種開始年齢により接種回数が4回~1回と異なります。平成25年4月より公費負担の予防接種となりました。

小児の肺炎球菌感染症
小児の肺炎菌感染症

肺炎球菌は90種類以上の血清型に分けられますが、小児用13価肺炎球菌ワクチン・プレベナー13(PCV13)はそのうちの13種類の血清型からなります。この13種類(13価)が肺炎球菌による重症感染症(髄膜炎・敗血症・潜在性菌血症・中耳炎など)の多くを引き起こすとされています。小児用13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)は接種開始年齢により接種回数が4回~1回と異なります。
平成25年4月より公費負担の予防接種となりました。 また、平成25年11月1日より定期接種に使用されるワクチンが7価肺炎球菌ワクチン(プレベナー7)から13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)に変更になりました。

接種が完了している6歳未満の幼児さんで、プレベナー13を1度も接種していない場合はプレベナー13の「補助的追加接種」が推奨されています。任意接種となりますが、プレベナー7には含まれない血清型による肺炎球菌感染症の予防につながります。

BCG
BCG

BCGは、結核菌による感染を防ぐために行われます。日本国内でも年間2万人以上の患者が新規に発生しており、過去の病気ではありません。
平成25年4月から接種対象年齢が1歳未満となりました。生後5ヶ月~8ヶ月未満で接種することが望ましいとされています。

4種混合・二種混合
4種混合・二種混合<

4種混合ワクチンは4つの病気(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)に対するワクチンが一緒になったもので、1回の接種では十分な免疫ができないため初回3回+追加1回、さらに小学校6年生で二種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)を接種します。
平成24年11月までの三種混合ワクチン(ジフテリア菌・破傷風菌の毒素を無毒化したもの(トキソイド)と、百日咳菌の抗原を混合したワクチン)に、更に不活化ポリオを加えたワクチンです。

(ポリオ)
ポリオ

ポリオウィルスは経口感染により体内に入り込みます。この際、腸の粘膜にあるIgA抗体という免疫物質がウィルスの侵入を防御します。
平成24年9月からそれまでの経口生ポリオワクチンにかわり、不活化ポリオワクチンが使われるようになりました。生ワクチンに比べて免疫がつきにくいため、計4回の接種が必要です。

(三種混合・二種混合)
三種混合・二種混合

三種混合ワクチンは3つの病気(ジフテリア、百日咳、破傷風)に対するワクチンが一緒になったもので、1回の接種では十分な免疫ができないため初回3回+追加1回、さらに小学校6年生で二種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)を接種します。

平成26年12月に、三種混合ワクチンの販売が終了しました。
これにより、三種混合ワクチン接種を開始されている方で、計4回の接種がお済でない方は今後の接種について医療機関、各市の担当課までご相談ください。

麻しん・風しん
麻しん・風しん

以前は麻しん風しんは子どもに多く重症化しやすい病気として知られていましたが、近年では予防接種のおかげできわめてまれな病気となりました。予防接種率を高めることで将来的に両ウィルスを地球上から撲滅するところまであと一歩です。
麻しん風しん混合ワクチンは計2回の接種が必要です。1歳(1回目)・年長さん(2回目)になったら早めに受けましょう。

水ぼうそう
水ぼうそう

水ぼうそうは、水痘ウィルスの感染によって生じます。潜伏期間(約2週間)を経て、小さな赤い水疱が全身にあらわれ、発熱することもあります。まれに心筋炎などの重篤な合併症を起こすことがあります。また、後遺症として帯状疱疹後神経痛が知られています。1歳を過ぎたらできるだけ早めに接種しましょう。
平成26年度10月より公費負担の予防接種となり、計2回の接種が必要です。

日本脳炎
日本脳炎

日本脳炎ウィスルは中枢神経(脳や脊髄など)に感染し、重い障害をひき起こす病気です。豚の体内で増殖したウィルスが蚊を介して人に感染することが知られています。1週間程度の潜伏期間を経て高熱や頭痛、おう吐、意識障害、けいれんなどの症状があらわれます。脳炎を発症した場合の死亡率は15%と高く、助かったとしても約半数の人に重い後遺症が残ります。
3歳から予防接種が可能で、計4回の接種が必要です。

平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方は20歳未満までの間、いつでも日本脳炎の定期接種が受けられるようになっています。日本脳炎の予防接種回数が不足している人は接種を受けるようにしましょう。(平成23年5月から)

ヒトパピローマウィルス感染症
ヒトパピローマウィルス感染症

子宮頸がんはヒトパピローマウィルス(HPV)の感染により起こる病気です。ワクチンを接種することでHPVの感染を防ぎます。子宮頸がんは20~30代の女性で発症率の高い女性特有のがんです。感染経路が性的接触であることから、セクシャル・デビュー(初交)前にワクチンを接種することが大切です。十分な効果を得るために3回接種することが必要です。 ワクチンを接種してもすべてのHPVの感染を予防できるわけではありません(サーバリックスはHPV16・18型の感染を予防します。ガーダシルはHPV6・11・16・18型の感染を予防します)。定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。
平成25年4月より公費負担の予防接種となりました。

ロタ
ロタ

ロタウィルス胃腸炎は激しい下痢やおう吐によって脱水を起こしやすく、けいれんがみられることもあるため、もっとも重症化しやすい乳幼児の胃腸炎と言われています。また、感染力が強く、衛生状態に気を付けるだけでは防ぎきることが難しい感染症です。そのため世界中のすべての子どもたちが5歳までに1度は感染するといわれています。
ロタウィルスワクチンは2種類ありどちらかを選択して接種します。
・ロタリックス(1価:1種類のウィルス株を含む)は生後6週から24週までの間に2回経口接種します。
・ロタテック(5価:5種類のウィルス株を含む)は生後6週から32週までの間に3回経口接種します。
どちらも1回目の接種は生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに受けることが推奨されています。

B型肝炎
B型肝炎

B型肝炎ウイルスが体に入ると肝炎を起こし、長く肝臓にすみついて(慢性化・キャリア化)、肝硬変や肝臓がんを起こします。非常に感染力が強いウイルスで、母親からの分娩時の感染(母子感染・垂直感染)や、原因が明らかな水平感染だけではなく、特に子どもの場合は、感染源が原因不明のことも多いとされます。このように母子感染や水平感染だけではなく、知らない間にかかることも多いので、WHO(世界保健機関)でも世界中の子どもに対してワクチンを3回接種するよう勧めています。 日本では、母親がB型肝炎キャリアの場合は、生後1週間以内に産科施設でB型肝炎予防用の免疫グロブリンを接種します(母子感染予防として健康保険で接種できます)。
平成28年度10月より公費負担の予防接種となり、計3回の接種が必要です。

おたふくかぜ
おたふくかぜ

おたふくかぜはムンプスウィルスの感染によってひき起こされ、耳の下やあごの下にあるだ液腺が腫れ、おたふくのような顔貌になることからこの名前が付けられています。別名流行性耳下腺炎とも言われます。合併症としては髄膜炎、膵炎や睾丸炎があり、後遺症としては難聴が知られています。このような合併症・後遺症を防ぐために、1歳を過ぎたらワクチンを接種してください。
確実に免疫を獲得するために2回(2回目は年長さん)接種することをおすすめします。

インフルエンザ
インフルエンザ

秋冬~春先にかけて毎年流行します。 ウィルスは変異が早く、大人でも感染することがまれではありません。風邪に比べて症状が激しく、乳幼児がかかると重症化しやすいうえ脳症などの合併症を起こす可能性もあります、毎年流行する株を予測してワクチンが製造され、流行期になる前(10月~12月)に接種されます。

予防接種スケジュール表

栗東・草津・守山・野洲市以外の滋賀県内在住の方

居住する市町外の県内医療機関においても、予防接種を受けることができます。ただし、予防接種の対象疾病、対象者など規定に該当される方に限ります。対象者は滋賀県内に居住する定期の予防接種の対象者であって、かつ次のいずれかの人になります。
  • (1)居住する市町外にかかりつけ医がいる人。
  • (2)やむを得ない事情により居住する市町で予防接種を受けることが困難な人。
栗東・草津・守山・野洲市以外にお住まいで、予防接種を当院で受けられる方は、各市町村に申請手続きの上、診察券、母子手帳、保険証、予診票、主治医等への通知文、請求書を持参してください。
  • ※栗東・草津・守山・野洲市にお住まいの方は、平成28年度から事前申請の必要はありません。
  • ※詳しくは各市町村にお問い合わせください。
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